幻のトンボの巣 発見!?


「おいおい、トンボの巣なんて、また
随分なまやかしを言ってくれるじゃないか」


トンボの生態を知る人なら、そう思っていることでしょう。


しかし、私は子供の頃、トンボの巣というものが必ずどこかにある。
それはきっと山奥に違いない。


そう信じていた。


そして、大人になってからトンボに詳しい人に
「トンボは夜になるといなくなりますが、どこにいるんですか?」
と質問したことがあって


「山に帰るんですよ」という答えをもらったことがありました。


今回、私が山奥で発見した場所は
まさに「トンボの巣」というにふさわしいような場所でした。



山頂に近いような場所で、
山道より少し窪んだ場所が水量わずかな沢水が流れ込み、苔むす湿地帯のようになっていて、その2メートル高い場所に池があるのです。


池は、恐らく数年前に作られた何らかの用水池で周囲を針金で囲われたあとがあるのですが、管理が受け継がれることなく、放置された状態。



イモリやカエルの姿はあっても、水面に落ちた虫を食す魚の姿はないことから、ヤゴが生まれやすい環境にあるらしく、また明らかに周囲の木々から、トンボの羽音が聞こえてきて、
そこからヤンマが飛来してくるような感じでした。



またその池の周囲が間伐作業されているのか、ずいぶんスッキリとしているせいか、
木々の間をトンボが飛び交う珍しい光景も目にしました。


トンボというと水辺のない木々の間を行き交うイメージがなかったので、
なんとなく目を疑う光景で、たまたまだったのか、
ちょっと「すげえな」って思ったのです。



結局、私の腕が鈍くて、今回は
オオルリボシヤンマ、ルリボシヤンマの2種類しか捕まえられませんでしたが、ヤンマがいるわいるわ



目で確認しただけで、嘘つきのように思われるかも知れませんが、、
オニヤンマ、コオニヤンマ、カラカネトンボは確実。


たぶん、その他にも確かに種類の違うヤンマ系がいました。



個人的な話になってしまいますが、私のトンボの師匠である利明さんに話したくなる場所でした。