異様な山の正体はなぁに?

鈍行列車で我が町にくると
車窓から画像のような異様な山の風景が飛び込んできて、


「あれなぁに?」


といった具合に観光客の頭には疑問符が浮かびます。



我が町は近代製鉄発祥の地として世界遺産登録された橋野高炉跡があったり、
鉄の町として、かつて栄えた町です。


で、異様な山の正体は何か?
というところですが、
これは「インクライン」と呼ばれ、
鉄を作るために鉄鉱石を溶かした真っ赤な「のろかす」を
「インクライン」という設備で
山の頂上へ運び、そこから斜面に流し、
「のろかす」を冷やした痕跡です。





かつて、鉄の町として栄えた我が町では
この「のろかす」を山から捨てる作業がしょっちゅう行われ、
山の斜面から夜空が真っ赤に染まったと言われています。



私が生まれた頃には、もうその光景は見られませんでしたが、
一度は見てみたかった光景ですし、
そんな光景が我が町に広がっていたということを知る人も少なくなりましたので、
「街起こし」として、誰か企ててくれないかな、とひとり期待したりしています。


今日の、新緑のインクライン