別れの挨拶をする SL銀河
次の撮影ポイントまでには時間がある。
なぜなら、SL銀河は遠野駅でしばらく休憩時間をとるからだ。
やってきたのは、上郷町の第二盛街道踏切。
水鏡になる田んぼと長いストロークが魅力的な撮影スポット。
車のナンバーを見ると、「青森」「埼玉」「大阪」「北海道」
おいおいおい、すごい人気じゃないか。
絶好のポジションは3時間前から撮影隊でぎゅうぎゅう状態。
私は別の撮影場所を選んだ。
それは昨年夏、ひまわりが一面に咲く中を通るSL銀河を撮影したくて、やってきたのに
時間を間違えて、撮れずじまいに終わった日の出神社踏切付近。
きっと、今なら、ひまわりも咲いていないし、誰もいないはずだ。
そう思っていた。
しかし、加熱するSL銀河人気をなめていた。
明日、通常運行のラストランを迎えるとあって、全国から数百人の撮影隊が
待ち構えていた。
ナイスポジションは予約済みの状態。
では、何を撮影するか?
私は加熱するSL人気、撮影隊の熱気を
そのままに構図におさめることにした。
そして汽笛が聞こえてきた。
様々な場所に別れの挨拶するように
SL銀河が汽笛を鳴らしながら、過ぎ去っていく。
大勢の人たちが手を振っていた。
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