一ノ渡 幻の銭湯
これは一ノ渡橋を渡った道をまっすぐ林のほうに向かった場所にあった光景です。
林の中なのに、建物の基礎を囲むような石積が200平米ぐらいの敷地にわたって、
幾つか確認されました。
この場所で、金山跡とか、城跡とか、鉄づくりの跡とか、
歴史的な痕跡があったという話を聞いたことがなかったので、
気になって、付近を散歩していたご年配の方に伺ったところ、
なんとこんな場所に昭和の半ばぐらいまで大きな銭湯があったんだとか。
「えっ、過疎化する、こんな場所に誰が入りに来るの?」
そう思いましたが、昭和半ばぐらいまでは、我が町も鉄で栄え、
この辺は大橋鉱山が近いことから、多くの人が暮らしていました。
大橋鉱山に勤める方々が労働帰りに
「ひとっ風呂」浴びて、仕事の汗を流しに来るなどして、
大いに賑わったんだとか。
確かに、大橋地域には、かつては映画館まであったと聞いたこともあります。
当時の写真までは入手出来ませんでしたが、
ご年配の方にお話を聞かなければ、まったく知らない我が町の歴史でした。
ちなみに噂では、ここに女性の霊が出没するとかで、
雪の降る夜に灯りに誘われ、殿方が歩いていくと、
美しい女性が湯煙の中にいて、
「お寒いでしょうから、ご一緒に入りませんか?」
と声を掛けられ、
のぼせた殿方は裸になり、
湯船に浸かって、女性と長湯したのだとか。
しかし、それは幻で、
殿方は雪の上で裸になって凍死していたのだとか。
嘘か、まことか、
ふくらんだはずのものは、すっかりちぢんでいたのだとか。
恐ろしや、怪談話でした。
=========================
<編集後記>
こんな写真を撮影したのをすっかり忘れていました。
1ヶ月半遅れの投稿となりました。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。